農業従事者だけでなく、家庭菜園やガーデニングなどで農作業をする方も多いでしょう。本格的な農作業ではないからといって帽子をかぶらないと、トラブルが起きる可能性もあります。また、日常使いの帽子を利用している人もいるかもしれませんが、農作業に適していないことも…。今回は農作業で帽子が大切な理由をはじめ、農作業に適した帽子の選び方を解説していきます。
農作業で帽子が大切な理由
農作業のときに帽子を被るのが面倒だと感じる方もいますよね。ただ、農作業では帽子を被らないリスクが高いです。なぜ農作業では帽子を着用したほうがよいのでしょうか?
農作業では熱中症による死亡リスクがある
農林水産省によると、令和元年には全国で29名の方が農作業中の熱中症で亡くなってしまったとのことです。
最高気温が高くなる7月~8月の期間だけでなく、5月にも死亡事故が発生するケースもあります。
農作業中の熱中症による死亡事例は近年増加傾向であり、熱中症の予防対策が重要です。したがって、熱中症対策に利用する帽子も慎重に選ぶ必要があります。
参考:農作業中の熱中症対策の更なる徹底について(農林水産省)
適切な帽子を選べば作業効率が高まる
農作業では、熱中症だけでなく作業効率も意識する必要があります。
帽子の重さや汗、風、虫などの影響によって集中力が落ちてしまうと、作業効率が低下してしまいかねません。作業が終わる時間が遅くなってしまえば、プライベートの時間も減ってしまいますよね。
適切な帽子を選べば、体への負担や外部環境の影響を最小限に抑えて、作業効率を高められる可能性があります。
農作業に適した帽子の選び方
農作業で被る帽子は、アウトドアやレジャーなどとは異なる観点で選ぶ必要があります。農作業に適した帽子の選び方について解説していきます!
基準1.つばの大きさ
日差しを防ぎたいあまり、つばの大きい帽子を選びたくなるかもしれません。
ただ、農作業中には作物に近づくので、帽子が作物にあたってしまうことがあります。
したがって、つばが大きすぎると農作業がしづらくなってしまう点には、注意しなければなりません。
大きい作物に近い場所で農作業をするのであれば、距離感も考えて帽子を選びましょう。
基準2.涼しさ
農作業は屋外だけで行うとは限りません。たとえば、ビニールハウス内で農作業を行うこともあります。ビニールハウス内で熱中症の死亡事故が発生する事例もあるので、日差しを防ぐために帽子を着用した結果、暑くなりすぎてしまうのも問題だといえます。
紫外線カット効果だけでなく、通気性の高さにも着目して、少しでも涼しく感じる帽子を選ぶことが重要です。
たとえば、ひんやりとした着け心地を感じられる接触冷感素材を用いた帽子があります。衣類をまとうときの不快感も軽減してくれます。
基準3.紫外線カット効果
農作業では、顔が日焼けしてヒリヒリしてしまうことがあります。
農作業中に少しでも日焼けするリスクを減らしたい場合は、紫外線カット率に着目しましょう。農作業帽子の中には紫外線カット率が100%近くの製品も見受けられます。
反対に、農作業で役立つといわれる製品でも紫外線カット効果が付与されていない場合もあります。紫外線カット効果を見落としてしまわないように注意してください。
基準4.吸汗性
農作業では汗が気になって作業に集中しづらいことがあります。
その場合、ほっかむりタイプの帽子が役立ちます。おでこに当たる部分が三重布になっている製品もあり、汗対策にピッタリです。
麦わら帽子の下に被るなどして、ほかの帽子のインナーとして併用するのが一般的です。
基準5.カバー範囲
農作業では、野菜の洗浄や苗の間引きなど、腰曲げ姿勢やしゃがみ姿勢になることが多いです。
そのため、頭から背中にかけて太陽光を浴びやすくなるので、カバー範囲の広い帽子を選ぶことも大切です。
ケープが備わっている帽子を選べば、頭だけでなく体の背面まで日差しから守れます。
基準6.重さ
熱中症や紫外線の対策が重要といえども、重装備になってしまえば体の負担が増えてしまいます。
農作業を快適に行えるように、装着しても疲れない重さの帽子を選ぶことも重要です。
ただ、太陽光の影響を少しでも減らすために、広範囲を覆えるケープ一体型を検討する方もいるでしょう。
ケープ一体型だと重くなってしまうと感じるようであれば、ケープの取り外しに対応した帽子も選んでみてください。
基準7.風対策
風が強いときであれば、農作業中に帽子が飛んでしまい、作業に支障をきたしてしまうことがあります。
あご紐が結べるデザインだと、風が強くても作業に集中できます。ただ、そこまで風が強くない場面では、あご紐が邪魔に感じる方もいるかもしれません。
その場合、後頭部にゴムが入っていて頭の形にフィットする帽子も検討してみてください。
基準8.虫対策
虫がたくさん飛んでいるとき、農作業に集中しづらくなってしまいます。虫が嫌いな方であれば、農作業が嫌になってしまうでしょう。
虫対策を行いたいのであれば、防虫ネット付きの帽子を検討してみてください。ツバの部分にネットをかけて顔から首までカバーできます。
ただ、虫がいないときにネットがあると邪魔だと感じる方もいるでしょう。その場合は、使わないときに取り外せる製品を選んでみてください。
基準9.お手入れのしやすさ
農作業では土やほこり、汗などで帽子が汚れやすいです。いつでも清潔な帽子を使えるようにするためには、お手入れのしやすさに着目する必要があります。
帽子は素材によっては洗濯できない場合があり、水洗い不可であればクリーニングに出さなくてはなりません。気軽にお手入れできるよう、水洗いに対応していると便利です。
製品を選ぶときに「手洗い可」や「水洗い可」の表記を見落とさないようにしましょう。
農作業の帽子を選ぶときにはブランドにも注目!
農作業の帽子はブランドによって強みや特徴が異なります。
たとえば、女性用の農作業着のラインナップに特化したブランドがあります。
スカーフが花柄の帽子 や、あご紐を使わないときにリボンとして装飾できる帽子 など、女性向けの製品が見つかりやすいです。オシャレでキュートな帽子を選べば、農業をするときの気分が華やかになるでしょう。
丸福繊維も農作業帽子を取り扱っているブランドです。弊社では紫外線や熱中症対策に強みがある「涼かちゃん」という農作業帽子を提供しています。
「涼かちゃん」は、鳥取県農業改良普及センターや農家の人々と協力して開発された帽子です。特殊素材のダイオミラーを採用していて、太陽光を8割カットできます。また、帽子がないときと比べて温度が10度以上低いことも実証されました。
重さも軽いので農作業をするときに疲れづらい点も魅力的です。これから家庭菜園や植物の育成を始める方におすすめできます。
まとめ
農作業で帽子が大切な理由をはじめ、農作業に適した帽子の選び方を解説しました。
農作業では、熱中症リスクの軽減や作業効率の向上の観点から帽子が重要でした。涼しさや重さ、吸汗性、風・虫対策などに着目すべきことがおわかりいただけたでしょう。
家庭菜園や植物の育成など、すでに農作業を行っている方や、農作業に興味を持ち始めている方は多いでしょう。父の日や敬老の日に、祖父・祖母へ帽子のプレゼントを検討している方もいるはずです。
今回紹介した基準を帽子選びの参考にしてみてくださいね!
コメント