買物やアウトドア、屋外作業など、さまざまなシーンで気になるのが紫外線です。なんとなく紫外線対策が重要なのはわかりますよね。ですが、「そもそも紫外線とは何なのか?」「どのような影響があるのか?」など、実は知らないことがたくさんあります。紫外線について理解を深めることで適切に対策が行えるようになります。反対に理解が不足していると、紫外線対策に失敗することも…。そこで今回は、紫外線の意味や種類、影響などをあらためて解説します! 紫外線に対する知識をアップデートするのにぜひお役立てください。
紫外線とは?
紫外線の情報はたくさん出回っていて、正確な意味がわかりづらい方もいるでしょう。誤った情報を覚えている方もいるかもしれません。まずは紫外線の意味を辞書で調べて再確認してみます!
“スペクトルの、むらさきより外側にある、目に見えない光線。殺菌や日焼けなどの化学変化を起こす光。”
引用:三省堂国語辞典
紫外線は、殺菌や日焼けなどの化学変化を生じさせる目に見えない光線です。
理解を深める知識としてスペクトルの意味もご紹介しておきますね。
”光や音などを分解したときにできる波長の順にならんだ分布図。”
引用:三省堂国語辞典
太陽からの日射は、波長によって紫外線・可視光線・赤外線などの光線に分けられます。
したがって、「紫外線はどこから出るの?」という疑問に答えるとしたら、太陽から出ると答えることになります。
引用:紫外線とは(気象庁)
太陽光のスペクトルは、紫・青・緑・黄色・オレンジ・赤などの帯線が並んでおり、紫より外側にある光線が紫外線と呼ばれ、紫と赤の内側にある光線が可視光線と呼ばれ、赤よりも外側にある光線が赤外線と呼ばれます。
スペクトルを見れば「むらさきの外側」という意味がなんとなくわかるでしょう。
紫外線は可視光線よりも波長が短く、赤外線は可視光線よりも波長が長いです。ちなみに赤外線の対義語が紫外線になっています。つまり紫外線と赤外線は反対の意味ということです。
紫外線に関連してUVという言葉も聞くことがあり、違いが気になる方もいると思います。
こちらも辞書で調べてみますと下記の通り記載されています。
”[ultraviolet] 紫外線。「―カットのけしょう品」”
引用:三省堂国語辞典
UVはultravioletをさし、紫外線と同じ意味です。つまり、紫外線とUVは使い分ける必要がなく、どちらを使ってもかまわないということですね!
紫外線の種類と特徴、波長の長さ
ここまでの内容で紫外線の意味がはっきりしてきたのではないでしょうか。
紫外線についてさらに詳しく理解するために、種類を押さえておくことも重要です。
紫外線は、UV-A(A領域紫外線)・UV-B(B領域紫外線)・UV-C(C領域紫外線)という種類に分かれており、特徴と波長の長さが違います。
それぞれの特徴、波長の長さは下記の通りです。
紫外線の種類 | 特徴 | 波長の長さ |
---|---|---|
UV-A | UV-Bよりは有害ではないが長時間浴びると健康に影響があるかもしれない | 315nm超 |
UV-B | 大気層(オゾンなど)でほとんどが吸収されるけれど一部は地表に到達し、皮膚や眼に有害である | 280〜315nm |
UV-C | 大気層(オゾンなど)で吸収されて地表に到達しない | 280nm未満 |
紫外線というとすべてが健康に影響がありそうに感じるかもしれません。
ただ、実際のところはUV-Cは地表に到達しておらず、すべての紫外線が有害であるとは限らないのですね。
UV-Bは有害であり、オゾン層の変化に影響されるので、増加が懸念されています。UV-Aについても長時間浴びるのはよくないようです。
したがって、UV-BとUV-Aという種類を押さえておくことが、対策の必要性を知るうえで重要でしょう。
紫外線の影響と意外なメリット
紫外線の意味や種類をご理解いただけたところで、紫外線にどのような影響があるのか気になってきたでしょう。
国立研究開発法人 国立環境研究所のホームページでは、日光紫外線の人体への影響について解説されています。
国立環境研究所によると、紫外線が人体に与える影響は下記の通りです。
- 日焼け(紅斑生成 / 色素沈着)
- シミ
- しわ
- 皮膚がん
- 白内障
- 免疫機能の低下
日焼けについては、短期間に皮膚が赤くなる紅斑生成(sunburn)が生じ、引き続いて色素沈着(suntan)につながっていくようです。
シミやしわになってしまうのは、女性だけでなく美意識の高い男性にとって、気になりますよね…。
また、皮膚がんや白内障になってしまったり、免疫機能が低下したりする恐れもあり、生活に支障をきたすリスクがあるとわかります。
このような影響をふまえると、やはり紫外線対策が重要ですよね。
ただ、過度な紫外線対策をすればよいというわけでもないようです。
というのも紫外線には意外なメリットがあるからです。
恵比寿駅前皮膚科によると、紫外線が肌に照射されると体内の7デビドロコレステロールという物質からビタミンDが産生されるとのこと。
ビタミンDは腸からのカルシウム吸収を高め、不足すると血中カルシウムが減って、骨が弱くなってしまうと述べられています。
ビタミンDは食事だけでは不足しがちで、紫外線照射によるビタミンDの産生も重要なのだそう。
日焼け止めを塗ると、ビタミンDの産生が足りなくなる恐れがあるようです。紫外線ケアのやりすぎにも注意が必要なのですね。
参照:
紫外線が強い時間帯・時期、対策
紫外線は時刻や季節などによって強さが変化します。
紫外線が強い時間帯は1日のうちでは正午ごろです。太陽が頭上に位置するほど紫外線が届きやすくなるのですね。
季節では、6月から8月に最も紫外線が強くなります。
10月くらいになれば、紫外線は気にしなくてよさそうに思えるかもしれませんが、油断は禁物です。秋は夏よりも太陽の位置が傾くため、斜めからの日差しが顔や首全体にあたりやすくなります。
冬の時期は雪が紫外線を反射するので、冬スキー・春スキーのときにも日焼けを起こしやすい点に注意が必要です。
結局は、夏だけでなくオールシーズンで紫外線対策をしておくのが望ましいといえるでしょう。
オールシーズンでの対策を想定すると、夏だけの対策とは変わってきます。秋から冬にかけて寒くなるので、防寒の視点も必要です。
そこでおすすめなのがフェイスカバー! フェイスカバーは目の下から首まわりまで広範囲をカバーできるので、露出部分が減って寒さ対策になります。マスクのように花粉対策にも活用できるので、春の季節にもピッタリですね。
1年中にわたって紫外線対策をするのであれば、ぜひフェイスカバーの利用を検討してみてください。
まとめ
今回は、紫外線について言葉の意味や種類、影響などを解説しました!
たくさんのことを学びましたので、要点をおさらいしますね。
- 紫外線は殺菌や日焼けなどの化学変化を生じさせる目に見えない光線です。
- UV-A・UV-B・UV-Cという種類に分かれており、UV-BとUV-Aが地表に届き、いずれも人体に影響を与える恐れがあります。
- 紫外線を浴びると、日焼けやシミ、しわなどが生じる恐れがあるほか、皮膚がんや白内障、免疫機能の低下につながるリスクもあります。
- ただ、紫外線にはビタミンDを産生する役目もありました。日焼け止めなどで過剰に対策しすぎないように注意が必要です。
- 対策としては日焼け止めを塗り過ぎず、帽子やフェイスカバーなどを装着する程度にとどめるのが理想的でしょう。
フェイスカバーは防寒・花粉対策にもなりますので、オールシーズンで紫外線対策をしたい場合はぜひ利用してみてくださいね!
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