季節が変わりすっかり「秋」になりました。夏にうっかり日焼けしてしまった人も多いのではないでしょうか。日焼けによるダメージを受けた肌は、放置すると回復が遅くなるだけでなく、シミや乾燥といったトラブルを起こしやすくなります。
正しいスキンケアをすることで、夏の日焼けをリカバリーし、秋冬の乾燥肌やシミを予防できます。毎日続けやすい簡単なスキンケアを紹介するので、こまめなお手入れを心がけましょう。
秋冬のスキンケアが大切な理由って？
秋冬のスキンケアは、美しい肌を保つうえで非常に大切です。理由としては「夏の日焼けによりシミ・くすみが出やすい」「秋冬は乾燥肌になりやすい」の２つがあげられます。それぞれ解説します。
（1）夏の日焼けによりシミ・くすみが出やすい
夏に紫外線を浴びて肌が受けたダメージの影響は、秋に表れやすいといわれています。肌のターンオーバーは28日周期なので、夏にダメージを受けた皮膚の細胞が表面に出るまで、1ヶ月弱かかるのです。そのため夏の間は日焼けしても大丈夫だったのに、秋になると肌がボロボロ…というケースも少なくありません。
また、秋はシミ・くすみが出やすい季節でもあります。紫外線の影響で、シミ・くすみの原因となる「メラニン色素」が活性化します。肌の状態が良好であれば、メラニン色素は、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」により、排出されます。
しかし、肌がダメージを受けたなどの理由でターンオーバーが乱れると、メラニン色素がスムーズに排出されず肌に蓄積され、シミ・くすみが発生します。
（2）秋冬は乾燥肌になりやすい
秋冬は寒さの影響で、ターンオーバーが乱れやすく、皮脂の分泌量も少ない時期です。そのため、雑菌やホコリなどから肌を守り肌のうるおいを保つ「バリア機能」が低下し、肌の水分が蒸発し乾燥しやすく、外的な刺激にも弱い状態となります。
すでに、夏の紫外線によるダメージでバリア機能が衰えている場合も多く、秋冬の肌は乾燥しやすくデリケートな状態といえるでしょう。
また、秋冬は湿度が低くなり、空気が乾燥しやすいため、肌の水分を保つのが難しいといわれています。さらに、暖房の使用も湿度の低下を招き、乾燥肌を悪化させます。
特に冬は湿度が低くなり、さらに寒さによって血行が悪化しターンオーバーの働きも低下。1年のうちでもっとも乾燥しやすい季節なのです。
秋冬の乾燥肌に！スキンケアのポイント
秋冬のスキンケアで意識したいポイントをご紹介します。
（1）秋冬も紫外線対策は必須
夏と比べて日差しが和らぐ秋冬ですが、ピーク時よりは少ないものの紫外線は降り注いでいます。
夏に紫外線のダメージを受けた肌に、さらに紫外線の影響が及ばないよう、外出時は日焼け止めをしっかり塗るようにしましょう。
また、日傘や帽子、紫外線カット機能のあるフェイスマスクなどで、肌をガードするのもおすすめです。
（2）美白効果のあるスキンケアを使う
夏の間にメラニン色素の増えた肌をケアするために、美白効果のあるアイテムを選ぶとよいでしょう。特に「ビタミンC誘導体」「ハイドロキノン」「トラネキサム酸」が含まれるものがおすすめです。
ビタミンC誘導体は、肌にしっかり吸収され効果を発揮しやすいよう、加工したビタミンCです。ビタミンCは、メラニン色素の生成を抑制しつつ、ターンオーバーの促進によりメラニン色素の排出をサポートする効果が期待できます。
紫 外線を浴びると、メラニン色素の生成を促す「チロシン」という酵素が出ます。ハイドロキノンは、チロシンの作用をおさえ、シミの原因そのものにアプローチできる成分です。また、酸化したメラニン色素に働きかけ、色を薄くする効果も期待できます。
トラネキサム酸は、メラニン色素を生成し炎症を引き起こす「プラスミン」の働きをおさえ、炎症を鎮める作用のある成分です。メラニン色素の生成をおさえ、シミの原因を根本から対策できます。
（3）肌をこすらないようにする
肌の汚れやメイクをしっかり落とすためや保湿を徹底するために、何度も肌をこすってしまう人も多いのではないのでしょうか。
しかし、肌をこすると大きな負担となります。肌を摩擦から守るために、メラニン色素を生成する細胞の働きが活発になり、メラニン色素が増え、シミなどの原因となります。また、しわやたるみなどの肌トラブルにもなりかねません。
クレンジングや洗顔時はたっぷり泡立てる、肌をこすらないよう優しくスキンケアをする、タオルで拭くときはそっと押し当てるように水分を吸収するといったことを意識しましょう。
（4）保湿を徹底する
化粧水や乳液などの保湿アイテムを使い、肌表面の角質にうるおいを与え、肌のバリア機能やターンオーバーを整えましょう。
普段はオイリー肌でさっぱり系のスキンケアを使っている人も、実は乾燥が原因で皮脂の分泌が活発になっている可能性があります。
秋冬は、「セラミド」や「ヒアルロン酸」といった保湿効果の高い成分を配合したスキンケアを使い、しっかり乾燥をケアするのをおすすめします。
（5）洗顔はぬるま湯で
寒くなってくると、つい熱いお湯で洗顔をしたくなってしまうものです。しかし、熱いお湯を使うと、肌の皮脂が落ちすぎてしまい、バリア機能が低下し、乾燥しやすくなります。34℃ほどのぬるま湯で洗顔するとよいでしょう。
秋冬の肌を乾燥から守る生活習慣
秋冬の肌を守るには、スキンケア以外の生活習慣も重要です。気をつけるべきポイントをご紹介します。
（1）湿度を調節する
空気が乾燥していると、肌の水分が奪われてしまいます。加湿器を置いたり、濡れタオル・洗濯物を部屋に干したりして、部屋が乾燥しすぎないように気をつけましょう。
（2）バスタイムは湯船につかる
入浴をシャワーだけで済ませると、肌の乾燥につながります。バスタイムは湯船につかり、乾燥から肌を守りましょう。身体が温まると血行が改善され、肌に必要な栄養や水分が行き届きやすくなり、ターンオーバーが改善します。
入浴後は肌の水分がどんどん蒸発していくので、お風呂上りはすぐに保湿するようにしましょう。
（3）血行をよくする
特に冬は寒さのために血行が滞り、肌に必要な栄養や水分が届きにくくなります。カイロなどの身体を温めるアイテムを使う、マッサージする、ストレッチなどの軽い運動をするといったように、血行をよくするケアを取り入れるのをおすすめします。
また、お手入れの際に、血行を促進する効果がある炭酸系スキンケアを使うのもおすすめです。
（4）水分をこまめにとる
秋冬は夏と比べて、のどが渇きにくく、身体の水分が不足しがちです。水分不足は、肌の乾燥につながるので、こまめに水分をとるようにしましょう。特に冬は寒いので、水分摂取量が減りやすいため、血行促進もかねて温かい飲み物をとる習慣をつけるのをおすすめします。
秋冬のスキンケアを徹底して健やかで美しい肌に！
秋冬のスキンケアは非常に重要です。秋冬の肌は、夏に浴びた紫外線によるダメージが蓄積しており、さらに乾燥しがちなので、シミなどの肌トラブルが起きやすいのです。
- 日焼け止めやフェイスカバーなど紫外線対策を徹底する
- 美白効果のあるスキンケアアイテムを使う
- 肌をこすらないようにする
- 保湿をしっかりする
などの対策をしましょう。また、部屋の湿度を調整したり、水分をこまめに補給したりと、生活習慣を整えるのも大切です。
秋冬の乾燥肌対策をしっかりすることが、美肌の近道といえます。
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