梅雨の季節がやってきましたね。
紫外線を気にする方であれば「季節を問わず紫外線対策は必要」ということは、ご存じかもしれません。
しかし、梅雨の時期は雨や曇りの日が多く太陽の光が弱いため、普段しっかり紫外線対策をしていても、つい油断しがちに…。しかし、紫外線は雨や曇りの日でも私たちのもとへ届いています。
また、梅雨を含む春から夏にかけての時期は一年のなかでも、紫外線量の多い時期。梅雨の季節にしっかり紫外線対策をすることが、非常に大切です。
この記事では梅雨の紫外線対策のポイントをご紹介します。
梅雨は紫外線量がピークに
気象庁のデータによると、日焼けの原因となる紫外線は、3～4月から増え始め、5～8月にピークを迎えます。
快晴の日と比べて、薄曇りの日は9割、曇りのは約6割、雨の日は約3割の紫外線が降り注ぎます。晴れの日よりも紫外線は少ないものの、曇りや雨だからといって紫外線対策をしないと、肌が紫外線をダイレクトに浴びてしまい日焼けの原因となります。
梅雨は強い太陽の光を感じない分、真夏と比べて紫外線を浴びている実感がありません。しかし、実際は多くの紫外線を浴びているので、同じように紫外線対策が必要です。
紫外線の種類と悪影響
紫外線によるダメージが蓄積すると、赤みや炎症といった一時的な症状に加え、シミやそばかす、肌の乾燥が原因のしわといった肌トラブルにつながります。
紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」の3種類があり、そのうちUVAとUVBが日焼けと関係します。UVAとUVBでは特徴や肌に与える影響が違うので、それぞれ解説します。
（1）UVA
- UVAは波長が長く、肌の奥深くまで届きます。UVAはオゾン層を通り抜け、地表にUVBの20倍以上到達する紫外線です。雲や窓ガラスを通り抜け室内に入り込むので、家にいるときも要注意です。
- UVAはエネルギー量が多くないため、すぐに肌が変化するわけではありません。しかし、肌の表面だけではなくて、肌の奥にある「真皮」と呼ばれる部分まで影響を与えます。
- 真皮は、肌のハリや弾力に重要な「コラーゲン」や「エラスチン」といった成分をつくる部分です。紫外線によるダメージによって、コラーゲンやエラスチンが減少すると、肌の弾力やハリが衰えてしまいます。
- また、UVAを浴びることにより、細胞をダメージから守るために「メラノサイト」と呼ばれる細胞が、黒い色素である「メラニン」を生成。肌が黒くなるタイプの日焼けが起きます。
- 長年にわたりUVAを浴び続けると、弾力の低下によるたるみやメラニン色素の沈着によるシミといった「光老化」が起きます。UVAはじわじわと肌に悪影響を及ぼすので、将来の肌のために早いうちからしっかり紫外線対策をして、健やかで若々しい肌をキープしましょう。
（2）UVB
- UVBは波長が短いため、オゾン層や雲を通過しにくく、地上に届く紫外線のうちたった10％にすぎません。しかし、波長が短くエネルギーが強いため、肌の表面に急激にダメージを及ぼします。「サンバーン」と呼ばれる肌が赤くなる日焼けの原因となります。
- 細胞を傷つけたり、炎症を起こしたりする作用により、シミやソバカス、さらには皮膚がんを引き起こすこともあります。
このように、UVAとUVBでは肌に及ぼす影響や、地上に到達する量などが異なります。日焼けと言うとUVBが原因となる赤くヒリヒリする症状が思い浮かぶかもしれません。しかし、UVAの影響は年齢を重ねるほどに大きくなるため、油断は禁物です。
UVAとUVBどちらも防ぐために、外にいるときはもちろん、家の中にいるときも紫外線対策をしましょう。
梅雨の紫外線対策のポイント
梅雨の紫外線対策のポイントは「日焼け止めを正しく塗る」「肌を出さないようにする」「紫外線を避ける」の3つです。
（1）日焼け止めを正しく塗る
外にいるときだけではなく、家にいるときも日焼け止めを塗ることで紫外線による影響をおさえられます。正しい塗り方をすれば、より効果的に対策できますよ。
説明書きで指定された適量を均一に伸ばし、量が少ない場合に足してつけるとムラなく濡れます。首の後ろや小鼻のわき、眉間などは塗り忘れやすいので要注意です。
（2）肌を出さないようにする
紫外線を浴びないよう、肌の露出を控えるのも効果的です。帽子やUVカット機能のある長袖の服、フェイスカバーなどを使用することで、紫外線の影響を防げます。
（3）紫外線を避ける
日かげの紫外線量は、日なたの半分ほどと言われているので、外出中はなるべく日かげを歩くようにしましょう。
また、1日のなかでも時間帯によって紫外線量は異なります。10時から14時は紫外線量が多いため、できればそれ以外の時間帯に出かけるのをおすすめします。
紫外線対策グッズを選ぶポイント
紫外線対策グッズはたくさんありますが、どれを選べばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで、紫外線対策グッズを選ぶ際のポイントをご紹介します。
（1）日焼け止め
日焼け止めを選ぶ際は「SPF値」と「PA値」をチェックしましょう。
SPF
UVBを防ぐ効果を1～50＋までの数値で表します。数値が大きいほど効果も大きいです。
PA
UVAを防ぐ効果を「+」マークの数で表し、PA＋からPA++++の4段階で効果が大きくなります。
使う場面によって適した値は異なります。散歩や買い物といった日常生活にはSPF10～20・PA＋～＋＋、外で短い時間過ごす場合はSPF20～40・PA＋＋～＋＋＋、外で長時間過ごす場合はSPF30～50＋・PA＋＋～＋＋＋＋が適していると言われています。
日焼け止めは時間が経つと落ちてしまうため、屋内であれば3～4時間ごとに、屋外であれば2~3時間ごとに塗り直しましょう。
（2）帽子
紫外線対策用の帽子を選ぶ際は、UV加工がしてあるものを選びましょう。
UV加工には、帽子の表面を紫外線をカット効果のある成分でコーティングする方法と、紫外線をカットする機能のある素材で帽子をつくる方法の2種類があります。
コーティングする方法の場合、洗濯を繰り返すうちにUVカット機能が弱まるので、UVカット素材を使用したタイプがおすすめです。
また、つばの広い形のものを選ぶと、日かげの部分が大きくなり、左右や後ろからの紫外線も防げるでしょう。
（3）フェイスカバー
フェイスカバーは顔や首などをすっぽりカバーできるので、紫外線対策効果が高いのがメリットです。デコルテも覆うタイプのものであれば、よりしっかり対策できるでしょう。
通気性がよく口周りの構造に配慮したものであれば、長時間着用しても快適ですよ。つけたまま飲み物を飲める、メガネが曇りにくいといった機能性の高いフェイスカバーもたくさんあります。
マスク焼けが防げるのも大きなメリットです。
（4）UVカット長袖
UVカット長袖は、腕の紫外線対策におすすめです。着るだけでOKなので、日焼け止めを塗ったり、塗り直したりする手間も省けますよ。
さらに、冷房の効いた場所に行ったときの冷え対策にもなります。通気性のよいものなど、蒸し暑くても快適に着られるものも多いですよ。
真夏も使えるよう、通気性のよいものやひんやりと涼しい素材のものを選ぶとよいでしょう。
（5）日傘
遮光率やUVカット率、UPF（紫外線防護係数）が高い日傘を選ぶと、高い効果が期待できます。晴雨兼用の日傘を持ち歩けば、急な雨にも対応できるので、梅雨時期にぴったりの紫外線対策グッズです。
グッズを活用して梅雨の紫外線から肌を守ろう！
- 梅雨は雨や曇りの日が多いのにもかかわらず、紫外線が多く降り注ぐ季節です。肌を守るためには、毎日しっかり紫外線対策をしましょう。
- 梅雨時期の紫外線対策には、日焼け止めや帽子、フェイスガードなどを活用するのがおすすめです。
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